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■文部省唱歌

2002, 04, 23 火曜日

お手々繋いで 野道を行けば♪

はーい。この題名、わかりますよね?(正解は下に)
近頃教科書からこう言う名曲が段々減ってきているという。ゆゆしき事態である。
誰もが知っている文部省唱歌。毒にならない文部省唱歌。懐かしい味の文部省唱歌。
決して文部科学省唱歌なんていう不細工な名前でなし、古き良き時代の日本の空気をそのままタイムカプセルで包み込んだようなセピア色(このさいセピアがイカスミを意味することなんて忘れて欲しい)。
こういう歌達がCDになるという。買うぞー。ポニーキャニオンから、「教科書から消えた唱歌・童謡」、2625円。

僕が小学校の時、「小学生の歌」と言う小さな冊子があり、とても好きだった。ドナドナも、銀色の道も、おさるがきたよ~ズンタディヤ~ディヤ~(題忘れた)も、ひばりのーこすずめのーことびながーらなにおもーうー(題忘れた)も、みんな歌った。楽しかった。厳密に言うとこれは唱歌ではないけれど、でもそれに近い感覚があった。
「しばしも休まず鎚打つ響き」
この文句で、昔書いた文章を(HDDから)引っ張り出して読んでみた。
日付は96年8月。

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 夏が来た。何をか云わんやであるが、暑い。エアコンが好調なようだ。結構なことである。エアコン、テレビ、冷蔵庫。もう生活には必ず必要な物になっているのは誰しもが認めるところである。もう既にチャンネルを”まわした”事なんてない、冷蔵庫の扉が磁石でなくて機械仕掛けのレバーで閉めていたことなど知らない子供たちの世代では、極当たり前になっている。「暑い。」と「クーラー付けて。」が対語になっている。今どきの俳句ならこんな言葉が季語になるかもしれない。そのうち、電話番号を”まわし”たことのない世代によって、「吹子なんて今の子は知らないから」、というとんでもない理由で文部省唱歌から「村の鍛冶屋」が消されるそうだ。悲しい話である。それほど「当たり前」の前提が変わってきているのだ。
 しかし、パソコンの世界では当たり前、という言葉は当分見あたりそうにない。NECのパソコンにNEC用のソフトを入れても必ず動くとは限らない。パソコンが長い人ならなるほどと言うだろうと思う。また、これで大丈夫だという言葉は、嘘つきしか使わない。2~3ヶ月前に新発売になった30万のパソコンか゜1年ほど経つともう半額でも売れない。壊れているわけでもないのに「初心者なので安いものでいいですから」という人にしか見てもらえない。花の命は短いが、パソコンの商品価値はもっと短い。CPUや環境自体の驚くべきハイグレード、ハイテク(死語)化。資本主義が永遠の回答延期によってなりたっているというまさにいい見本である。『生き馬の目を抜く』と言うが、パソコンは、そんなキャトルミューティレーションのような世界なのだ。その目まぐるしい技術革新の波、いや嵐が先ほどの「当たり前がない」ことにますます拍車をかけている。

★ ★ ★ ★

 「パソコンについてちょっとお聞きしたいのですが」
 「はいはい、何でしょう。」
 「実は2年ほど前にパソコンを買ったのですが、殆ど使わないままにほこりをかぶったままになっているのです。」
 「はいはいなるほど」
 「でも最近、なんですか、テレビでもやたらとインターネットの話題が多くなってきて、その上中学生になる息子が、友達がやっているらしくてインターネットとかパソコン通信とか、やってみたいと言うんで、どうしたらいいのか教えてもらおうと思ってきたんですが..」

 「あのー。機種はなんでしょうか。お持ちの機種の型番はわかりますか?」
 「たしかNECのパソコンだったと思うけど..」
よくよく聞くとFAらしい。
 「そうですね。パソコン通信はNIFTY−ServeとかPCーVANなんかはモデムを買えば出来ますが、残念ながらインターネットは無理ですね。」
 「え!殆ど触ってないんですよ!2年でもう使えないんですか?」
 「いえいえ、そう言うわけではありません。パソコン通信は簡単なものです。すぐにできます。ただ、インターネットはTCP/IPというプロトコル、簡単に言うと手順のようなものです。それが必要で、簡単に使おうと思えば、Windows95の上でする方が使いやすいのは間違いないです。しかし、お客さんの機械ではWindows3.1は載っても、95はちょっと無理でしょう。」
 「ダメですか...!?」
肩を落とす客。
 「いやいや、全然ダメというわけではありません。無理をすればWindows95も載ることは載ります。しかしですね、それはただ95が載るというだけの話で、その上でアプリケーション、ワープロや計算プログラムやインターネットのプログラムは使う、というよりかただやっと動いているだけ、という感じになってしまいます。軽自動車に1トンの貨物を載せようというのと一緒で、やってできないことはないけれども、現実的ではない、と言うことです。実際Microsoftはi486−66MHz以上の機種で、メモリは16M以上、ハードディスクは500Mぐらいは最低限要るでしょうと言っています。できたらPentium90~100、32Mメモリ、4倍速CD−ROM、PCM音源、マルチスキャンディスプレイとビデオボードを推奨しています。」
 「今の機械に付け足してそんな風にグレードアップと言うんですかね。出来ませんですか。」
 「ちょっと試算してみましょう。」
ハードディスクが5万円、メモリを付けるとして8万円、CD−ROMが4万円、PCM音源が2万円、まあもっと安い物もありますが概算でざっとこんなもんです。あとWindows自体のソフトやアプリケーション、それにモデムも必要ですし、ディスプレイも400ラインでは使えない。30万以上かかるかもしれない。でも、それを付けて組み上げたとしましょう。それでも一つ弱みが残ります。」

 「なんですか。」
 「CPUはいかんともしがたいですな。遅いのはどうしようもない。」
 「でも、子供の話だとCPUアクセラレータというのもあるとき来ますが」
 「はい。しかしそれはあまりお勧めできません。必ず動く、ということは私は言えません。動作不良を引き起こす可能性が高いし、実際数多く見てきてますから。はっきり言って、それは改造になるからです。軽自動車のエンジンにターボを付けたところで、車体やその他の部分は軽自動車のままですから、やはり軽い車体のままでしか本領を発揮できないのと同じです。」
愕然とする客。
 「そうですか..じゃ、私の家では世間様から取り残されるのですね。..子供も友達から仲間外れにされてしまうかもしれない..中間管理職やただのサラリーマンもパソコンが使えないと出世に響くとかリストラだとか云われて、一念発起して月賦で買ったのに。そんなもんなんですか..」
 「がっかりなさることはありませんよ。大丈夫。おたくでもできます。新しいのを買えばいいんです。」
 「ばっ!ばかなことを!ついこの間月賦を払い終わったというのに、また買うんですか?そりゃおたくは商売かもしれないけれど、こっちの身にもなって..」
 「まあまあ、ほれ、そこにあるパソコンを見てください。今の最新型から一つ前の機械ですけど、128,000です。さっきの試算の合計が19万円だから、それより安い値段で買えますよ。その上、もし19万払って今の機械に付けたしするより、はるかに高機能、高性能です。画面はマルチシンクのディスプレイ。1024×768ドットにも出来るし、フルカラーも表示できる。音も出るし、テレビチューナーもついている。CD−ROMも4倍速のがちゃんとついています。これは音楽CDもフォトCDもOK。あ、そうそう、モデムも内蔵してます。それに、ここが一番大きな点ですが、Windows95と、簡単なワープロソフトやインターネットソフトがついてきて、あらかじめ本体内に組み込んである。だから電源スイッチを入れるだけで使えるんですよ。」
客の目が輝き出した。
 「そうですか..!そんなご時世なんですね..」
 「そう。そんなご時世です。」
客の手にパンフレットを握らせる。

 「いちど、家族と相談してからまた来ます。うちの大蔵省を説得しなくては。」
 「そうですね。いつでもパソコンは並んでますから、また来てください。」
 「ところで、」と、客は声を落として小声でたずねる。
 「あそこにあるのも、このパソコンで見れるのですか?」
客が指さしたのはアダルトCDのコーナーだった。
 「もちろん。バッチリですよ。」
 なにがバッチリなのかわからないが、その一言で客は決心したようだ。うきうきした足どりで帰っていった。確かに、子供が大きくなるとお茶の間でアダルトビデオを見るわけにもいかないおじさんが、残された最後の砦がパソコンでありパターンは多いだろう。ビデオCDなどはその最たるものだ。購買意欲のコップを一杯にさせるためににたらす最後の一滴が、アダルトCDやAQUA ZONEや、DTMの音楽機器であったりするのはやはりパソコン自体がまだ趣味趣向の色合いを残しているからなのだろう。

★ ★ ★ ★

 パソコンはあるけど、お客様の相談に乗る自信がない、とか、知らない、わからない、という話はよく聞く。確かに一夕一朝には解決できるものでもないし、実力もつかない。でも答えは簡単。
『パソコンに興味を持ちましょう。』
ゲームでもいい。アダルトでも結構けだらけ。キーボードは灰だらけ。である。
安い機械ならすくにでも買えるから、とりあえず一台買って、触ってみよう。
そして、ここが肝心。失敗しましょう。
自分のパソコンだから、ならも恐れることなく無茶できるのだ。何度もソフトを消したり壊したりしているうちにだんだんわかってくる。感覚が身についてくる。小さい頃にトンボやげんごろうやカエルをちぎったりつぶしたりした経験があるなら、生命がどんなものかは指先で、身体でわかっているはず。それと同じである

勉強しよう。努力しよう。それも楽しみながら。カリキュラムも、締め切りもない。こんな楽しい努力が他にあるだろうか。いや、ありはしない(反語)。そのうちあほでもちょんでもぷーでも使えるパソコンが出てくる。そんなものだ。
しかし、その時に初めてスタートしようとする人は完全に出遅れている。完全に負けが確定しているのだ。そんな時代では、もう既に拠点を拡げ、財のある者だけが勝ってしまう。だから、今努力する人にだけなにがしかの手ごたえがあるはず。努力する人が得をする、非常に健康的な環境が出現するわけだ。
帯に短し恋せよパソコン。
少しでも若い頭のうちがいい。少しでも柔らかい頭脳の方が、カエルのつぶし加減を「感覚」にまで自分の物にできるのだ。ただでさえこんなに停滞しているのに目まぐるしい時代、こんなに有望な株券が見えない人も多いのだ。
まあ、こんなにデジタルな練習をライフサイクルに取り入れて消化してしまうのは、鎚打つ響きを聞いたことがない世代では、ごく当たり前なのかもしれない、とも思うのだ。

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うーん。なかなかいい文章書くじゃない。俺。(自画自賛)でも上に書いてあることは大筋で今の自分の考えと大差ない。みんな、パソコンをもっと触ってあげようよ。
「かまって、かまって、かまってくれなきゃ、ぐれちゃ~うぞ♪」「わー!エラーだー!」
          正解・靴が鳴る

0:00:01 パソコン・インターネット | |

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